日本獣医再生医療学会(理事長)
日本動物病院福祉協会(JAHA)認定病院(東日本代表ディレクター)
比較眼科学会(会員)
日本小動物歯科研究会
減感作療法(アレルゲン免疫療法)実施病院

再生医療

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  • さくら動物病院|当院でできる再生医療について

どうして当院に再生医療があるのか?

  • 病気は通常の治療(標準治療)を行えば、多くの場合、改善します。
    でも、病気や体調によっては、標準治療でもなかなか思うように改善しないケースも少なからずあります。
    何らかの理由で、現在の身体の持つ自己治癒力や抵抗力が病気を凌駕できないためです。

    そんなときでも諦めないでください。してあげられることがあるかもしれません。
    当院は再生医療を備えています。
    治療・健康に役立つ細胞やバイオ素材を患者様に移植して、身体の自己治癒力や抵抗力をできるだけ高めるという、一般的な治療とは異なるメカニズムの新しい治療です。皆様の大切な伴侶動物のより良い健康・生活や難しい病気の改善が期待できます。

    ※当院の再生医療(特に幹細胞療法)につきまして、詳しくは長野どうぶつ再生医療センターもご覧ください

当院でできる再生医療

  • 当院は免疫療法、幹細胞療法、多血小板血漿(PRP)療法、フィブラストスプレーを実施することができます。

免疫療法

免疫療法とは弱ってしまった身体の免疫力を戻すお手伝いをすることです。
免疫療法にはいくつか種類がありますが、当院で実施しているのは

・活性化リンパ球療法
・樹状細胞療法

の2つです。

活性化リンパ球療法とは、身体の免疫を担うリンパ球を身体の外で培養し、増殖・活性化をした後に再び身体に戻すという治療法になります。
もとは自身の細胞を用いているわけですから、拒絶反応やアレルギーといった副作用がありません。(軽度の発熱はごく稀に起こります。)また、抗がん剤治療と併用して実施することで抗がん剤によるいくつかの副作用を軽減することも可能です。

樹状細胞療法は活性化リンパ球療法とは少し異なり、リンパ球ではなく樹状細胞と呼ばれる細胞を用いた治療法です。樹状細胞の役割は身体に入ってきた病原体(癌も含む)をリンパ球などに伝達することで、病原体を一斉攻撃させることができます。
しかし、この樹状細胞が衰えてしまうとリンパ球への伝達がうまくいかず、結果として病原体を排除できなくなってしまいます。
この治療法は樹状細胞を身体から一部取り出し、病原体とくっつけて(感作させ)攻撃するべき病原体をしっかり覚え込ませるということをします。そして、病原体を覚えこませた樹状細胞を身体の中に戻してあげることで、病原体へ一斉攻撃をしてもらうといった治療法です。
これら免疫療法の適応疾患のほとんどが腫瘍性疾患(癌)です。意外に思われる方も多いのですが、動物たちも私たち人間と同じく腫瘍性疾患が大変多くあります。その治療法に関しても同様に、手術による切除、抗がん剤による治療、中には放射線治療を行う場合もあります。免疫療法はこれらの治療とは全く別のアプローチによる治療法で、他の治療法と併用することができます。
基本的に活性化リンパ球療法や樹状細胞療法では癌をなくすことはできないと考えられています。現に当院でも活性化リンパ球療法だけで癌が消えた症例は1例もありません。しかし、これらの治療法の最大の目的は、癌との共生にあります。
免疫療法の特徴として、①副作用がほぼない。②癌の増大を抑制できる。③癌による苦痛を軽減でき、生活の質を保つことができる。④他の抗がん治療と併用できる。の4つがあります。
ヒトの癌治療では、癌細胞をなくすことを目標としています。しかし動物医療では、癌を発症して天寿を全うするまでほんの数年です。つまり、その数年間を例え癌を患っていたとしても苦痛なく過ごすことができれば十分なのです。
ですので、癌の増大を抑え、かつ苦痛を和らげることができる免疫療法は動物医療の特性にあった治療法と言えます。

免疫療法
免疫療法

幹細胞療法

当院で行っている幹細胞療法は、“間葉系幹細胞”と呼ばれる優秀な幹細胞を身体の外で大量に培養増幅した後に身体の中に戻すという治療法です。体内にもともと備わっている天然の治癒力を増強して活用するのです。間葉系幹細胞は身体の様々な部位に微量存在していますが、当院はおもに脂肪組織から間葉系幹細胞を抽出して治療に用います。患者自身(自家)の幹細胞に限らず、他個体(ドナー、他家)の幹細胞も治療に使うことができます。

幹細胞療法の作用機序の本質は幹細胞から分泌される多彩な生理活性物質(サイトカインや増殖因子など)や細胞外小胞と呼ばれる物質にあります。それらにはおもに以下のような作用があります。

1.組織修復作用
2.抗炎症作用
3.免疫調整作用

この三つの作用は多くの病気に対して有益に作用します。そのため幹細胞治療の適応疾患は非常に幅広く、骨折や外傷、椎間板ヘルニア、関節炎などの整形分野、免疫介在性多発性関節炎などの自己免疫疾患、肝炎、膵炎、慢性腎臓病、慢性腸症などの内臓疾患、その他にも角膜損傷、乾性角結膜炎、炎症性中枢神経疾患、アトピー性皮膚炎、創傷などが挙げられます。適応目的も、難しい病気・ケガの改善、標準治療の確実性や効果の増強、ステロイドなどの内服薬の減薬や休止、病気の維持管理や再発抑制、全身状態の底上げなど様々になります。

幹細胞療法

幹細胞療法につきましては、詳しくは長野どうぶつ再生医療センターもご覧ください

長野どうぶつ再生医療センター

PRP療法

PRP療法は前述の免疫療法、幹細胞療法とは違い、血液中の血小板と呼ばれる出血を止める働きをする細胞を増やす(培養する)必要なく、実施ができます。
PRPとはPlatelet(血小板)Rich(豊富な)Plasma(血しょう)の頭文字をとっています。
つまり血液中の血小板を高濃度に濃縮したもののことを言います。
血小板には出血を物理的に止める役割があり、その特性については広く知られていますが、その他には損傷した組織を修復する様々なサイトカイン(生理活性物質)を放出することで、組織の修復も担うことができるすばらしい細胞です。

PRP療法の適応症例は難治性の傷や骨折、皮膚欠損などの外科疾患です。当院では猫の好酸球性皮膚炎による広範囲な皮膚潰瘍、皮膚壊死による広範囲な皮膚欠損、会陰尿道路形成後の術創裂開などの難治性皮膚疾患に対し非常に良好な結果が得られています。

また、本治療は自身の細胞を使用するため安全性が非常に高く、診断後すぐに実施可能という大変使いやすい治療法となります。

PRP療法

フィブラストスプレー

治りが悪い傷、大きな傷などの難しい傷の治療に使う「噴霧タイプのバイオ治療薬」です。人間の褥瘡(床ずれ)、皮膚潰瘍の治療の治療薬として認可販売されているものですが、犬や猫でも効果があります。薬効成分は体内で活躍しているbFGFという細胞増殖因子のバイオ製造品で、皮膚の組織細胞を元気にして活発に増殖させる作用によって、難しい皮膚の傷がふさがるのを強力に促します。
薬液の優秀性に加えて、「傷にスプレーするだけ」という簡単さも大きな特徴です。ただ、薬液の性質上、長く患部に留まりにくいので、1日に複数回スプレーするのが理想です。病院でも行えますが、簡単なので自宅で飼い主様が行うことも可能です。

フィブラストスプレー

ご予約・お問い合わせCONTACT

何かご不明な点やご心配な点がございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
当院へのお問い合わせはお電話にて承っております。
TEL 0267-26-56000267-26-5600
幹細胞療法につきましては、詳しくは長野どうぶつ再生医療センターもご覧ください

長野どうぶつ再生医療センター